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制作の記録と日記

#00073 レシートで時代を表現する

Christian Langeクリスチャン・ランゲのアートブック「LANGE LISTE(ランゲリスト)」を購入。この本は1979年から1997年までのランゲ家の記録で構成されている。期間は西ドイツと東ドイツに分かれていた時代から、ドイツ統一とその後で、メインの記録素材はレシート。クリスチャンの母親が家計簿をつけるときに保存しておいたレシートを丁寧にリスト化し、家族写真や当時の広告などと組み合わせて構成していて非常に良く編集されている。

5年くらい前に印刷博物館でやっていたワールドブックデザイン展で初めてこの本を見て、とにかく丁寧な仕事だという印象だった。ずっと欲しいと思っていたものをようやくネットで購入。ドイツのレシートなので当然ドイツ語で表記しているので一つ一つ翻訳しないと何を買ったのか分からないが、急に高額なものが書いてあったりひと桁のものだったり、まずは想像して楽しんでいる。その後はちょっとずつ調べていこうと思っているが、ドイツ語の勉強にはピッタリかもしれない。

広告など集めた資料によって当時のドイツの文化を知ることができて、レシートでドイツ家庭の生活が垣間見れて、家族写真でクリスチャン家の変化やドイツの環境が視覚的に分かり、クリスチャンの誕生から青年期までの成長も追いながら、優れた編集とデザインを楽しむ。素朴な構成ではあるが、素晴らしい。

多くの要素を一つにまとめ上げる力が自分にも必要だ。デザインと編集力をこの半年で上げていく。

#00072 時間が経つということ

ニコラス・ニクソンの写真集"Brown Sisters"を見たときの感動は今でも覚えている。時間が経つ、その逃れることができない事実をこれだけ鮮やかに表現できるのかと。『通常の』写真表現ではその時間の経過を別の形で表すことが多い。いわゆる痕跡というもので、人間だとシワや皮膚感など、そのディテールから人生を想像したり、時間の経過を感じたりする。

 

写真表現の強さは時間にあると最近強く思う。ディテールで表現するのではなく、ニクソンのような時間を重ねていくことで表す方法だ。あらゆる表現にとって重要なメタファー。それに頼らない事実の積み重ねによる写真表現を確立させたい。その強さが目に見えるようになるまで10年20年という長期間で取り組む必要があるし、その間にも写真やカメラ自体が大きく変化する可能性もあるわけで、どうなるのか分からない部分を楽しみながら続けていきたい。

 

 

#00071 インプットとアウトプット

作品の追い込み。ここからは馬力だけではどうも上手くいかない重要な作業。

制作に夢中でこの1ヶ月は写真展や美術館に行く時間がほとんどなかった。7月までは展示や本屋巡りでインプットする時間が取れていたが、この状況はしばらく続きそうだ。とにかく完成まで気を抜かないで進めていきたい。

 

3年前に大学に交換留学生として来ていた友人と再会。アーティストとしてもう一度日本で勉強しなおすようだ。その姿勢を見習いたいと思うし、自分も近い将来...と夢見てしまう。