ブログ

制作の記録と日記

#00067 アイデアと継続力

リアルファーのシリーズを開始して3年。同時並行で進めてきた幾つかの作品も形になり始めている。今年はその発表の年になりそうで、春までは会場決めや自家製写真集作りの準備で追われそうだ。

3月下旬に香港で開催されるアートバーゼルに視察に行こうとチケットを探す。チケットはそれほど高くないがホテルが高い......。今月はその他にも登山道具や撮影機材の購入、中古車探しのためにインターネットで検索ばかりしていて、やりたいことが山ほどあるのにパソコンの前で買い物ばかりしている状態が続いていた。制作費が一気に減っていくが趣味の買い物ではないので気分が上がらない。でもようやく行動できるので作品作りで発散したいと思う。

 

自分の中にあるテーマを掘り下げること。魅力的なモチーフと出会うこと。撮影方法を構築すること。プリントの良し悪しを理解すること。テーマとモチーフに対して最善の展示を考えること。自作について整理した言葉にできること。写真を始めて10年が経とうとしている。

#00066 個展の準備

11月8日から13日まで、東京四ツ谷のTOTEM POLE PHOTO GALLERY(http://tppg.jp)で個展が開催される。

 

f:id:satoshiterada:20161004105058j:plain

これは東京造形大学創立50周年を記念した大規模展示会の一環で、メインの記念展は青山スパイラルと秋葉原3331で開催される。写真専攻は新宿四ツ谷を中心としたギャラリーでリレー形式で行われる。僕の展示は「ZOKEI NEXT 50」と題した造形大学の歴史を引き継ぎながら新しい表現の可能性を探っている作家達の展示で、同級生の池上諭と榎本祐典もその中に入っている。大学を卒業して6年が経ち、みんな表現の方向性は違えど写真家として少しずつ前進している。

今の時代に優れた写真家になるためには何をすればいいのか、写真家志望の若手は常に考えている。ただ撮影とプリントを繰り返すだけではその領域に行くことはできないが、奇をてらったヴィジュアルとコンセプト重視では一過性の作風で終わるだろう。そのどちらかではなく、どちらもある絶妙なバランス感覚とチューニングセンス。同時にその感覚を維持し続けるバイタリティが作家には求められているが、それもシュトルートやルフ達の時代から言われてきた、20年以上も前の話だ。現代写真のあり方はその時代ですでに確立しているとも言えるけど、もっと頭と体を使って写真を理解し、コントロールできるようになりたい。まずは個展の準備に集中する。