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制作の記録と日記

#00104 写真家探し

カフェギャラリーの工事は終盤に差し掛かってきた。什器や冷蔵庫などの設備が運び込まれる。

 

先月は展示してもらいたい写真家に会いに行き、ギャラリーの説明と展示のお願い。何人かに了承をもらうが来年の展示が多い。今年の展示をやってくれる写真家を地道に探していく。

#00103 費用がかかる

備品を買い続ける毎日。カウンターチェア、本棚、食器類、調理器具に電飾看板。資金は気持ちいいくらいに減っていく。何から何までピンキリで、一つ一つにこだわっていくと合計金額はとんでもない額になるので油断ができないが、それでもできるだけチープに見えない空間や道具に揃えたいので選ぶのに時間がかかる。会社運営の責任を持つことがどれだけ荷が重いかを肌で感じている。

 

3ヶ月前までは頭の中は写真表現のことで一杯だったのに、今は経営のことと料理のことに意識のほとんどを持っていかれてる。この感覚は5年以上なかったので不思議な気分だ。営業が始まればまた写真モードに戻るだろうけど、モードが切り替わらずに「写真ってなんだっけ?」という状態が続いたらと思うと恐ろしい。

 

 

カメラマンや他のバイトを週3,4回しながら、できるだけ制作時間を増やして貧乏生活。年に1回は個展を開き、コツコツ貯めたお金で写真集を作る。意識を高め続けるために写真家の個展やワークショップにも頻繁に通い、コンペにも積極的に参加する。そんなシンプルでストイックな生活が写真家モードを維持するんだと考えていた。

 

今の自分は写真家に向かっているのだろうかと考えることもあるけれど、レベルの高い写真表現に囲まれて生きていく道はこれしか考えられなかったのだから仕方ない。ギャラリー運営のノウハウをこれからの3年間で獲得していく。

 

 

 

 

#00102 最終工事

ギャラリーの最終工事が始まった。カウンターと厨房設備の設置。自分でやる事は大型本棚の設置と本のレイアウト、本の値札付け、あと看板作りと取り付けなどなど、やること多し。ギャラリーを倉庫代わりにしていたので荷物も片付けなければ。

 

ギャラリーの開業といっても実際はカフェバー運営と古書店運営で展示費用を稼ぎ、その資金をアーティストに還元していくというものなので開業準備は簡単ではなかった。

 

写真をメインで展示するインディペンデントギャラリーは作品販売の他にアーティストのワークショップなどの収益によって運営していることが多く、自分のギャラリーのように飲食スペースを併設している場合もある。アーティストのお金に依存していないところがレンタルギャラリーとの大きな違いで、そこが重要だと思っているので魅力的なカフェメニューやドリンクの収益が無いと継続的に展示ができない。

 

ランチタイムはスパイスカレーと煮込みハンバーグの2品に絞ってレシピ作り。この3ヶ月間は東京のカレーとハンバーグを食べ歩き試作を続け、ようやくお店で出せるレベルに仕上がってきた。3年間コックをしていた経験がここにきて生きるなんて。