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制作の記録と日記

#00030 任務完了?

手伝いも終了し、いよいよ自分の制作に入る。これからの一週間は製本のことで頭が一杯になっているはず、今日は仕事が終わったらゆっくり休んで、ぐちゃぐちゃになっている頭の中を整理したい。この一ヶ月は展示方法の対応力の無さを痛感させられた。何か一つ変更する部分が発生すると、どこを修正すればいいのかが瞬時には分からない。一度持ち帰ってじっくり吟味したいところだけどそんな時間がない時、その力が必要とされるのに焦ってあたふた。展示としての写真、印刷物としての写真、一枚の紙としての写真。それぞれが魅力的で、知らないことだらけ。自分の作品については誰よりも詳しく展示方法も吟味されているのは当然で、そこをベースにしていかに対応力を身につけられるかが問題なんだと感じている。

展示、とりわけインスタレーションとしての写真表現は未開拓な部分がかなりあるのに、従来の写真のあり方が碇のようになっていてなかなか自由な発想が出来ていない。アカデミックな写真教育を受けていないコンテンポラリーアーティストはその感覚が少ないので、軽やかに写真表現の領域を出たり入ったり。見ていて気持ちがいい。自分は碇を下ろした状態でいかに軽やかにジャンプする事ができるかが勝負だと思っているし、そこを大切にしていきたい。

 

このあいだ大学で印画紙に加工する作品を作っている時、ある学生に言われた「長いこと飽きずに熱心ですね。」という言葉。表現行為の最も大切な事だ。