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制作の記録と日記

#00049 仕上げ作業

作品制作はアイデアを思いついた瞬間が楽しさのピークで、そこからは少しずつ緩やかに過酷になってくる。今週一つの作品を完成させる、だから今は真逆のピークにいる。

 

その作品の手法、モチーフを用意しセットアップして、さらに流動性やハプニング要素の高いモチーフを掛け合わせていく方法は、いかにメインのモチーフに説得力を持たせられるか、掛け合わせるモチーフに関連性、相乗効果を持たせられるかにかかっている。つまり偶然を意図的に作り出すという手法なわけだけど、代表的な作品ではライアン・マッギンレーのヌードと動物、ダグ・エイキンのホテルの部屋と動物のシリーズmigrationなどがある。エイキンのは映像作品で、どちらも異物としての効果を期待して動物をモチーフにしていると感じる。ホテルの一室など人間のための空間はイメージとして見易い光景だが、その中にペット化されていない動物がいるという異物感にハッとさせられる。

彼らのように強い違和感を持たせるイメージをぶつけることで緊張感を作り出すやり方と、逆にメインのモチーフに関連し、ピタリと寄り添うようなものを選択し違和感を持たせないようにクオリティを上げていくやり方があるが自分は後者を選んだ。流動性のあるモチーフなのでどんなイメージになるか撮るまでわからないなんて不安だなと思っていたが、そもそもそれが写真の醍醐味ではないのかと自分に突っ込みをいれる。

 

それはともかく、うまくいくといい。