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制作の記録と日記

#00061 助手展の準備+学生時代

助手展の作品を額屋さんに送ってひと安心している。2m近いプリントのパネル張りを初めて一人でやったので少し戸惑ったが無事に貼る事ができた。あとは展示方法の確定だけ。

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昨年9月に牛作品の方向性が確定して、半年でだいぶ進める事ができた。2013年の冬に撮り始めたので2年がかりでようやく軌道に乗せられ、今年の秋には発表する事ができる。助手展でも3作品を出す予定だ。現時点で7作品あり、展示用には十分な数があるが写真集としてまとめるにはまだまだ点数が足りない。方向性を固定しつつ少し変化をつけて撮影していく。

 写真がもっと上手ければ苦労する事なく写真家に成ることができたのだろうか。勢いのある同年代や若い写真家の作品を見ているとそんな思いになる。もっと写真が上手ければ、、、と学生時代から繰り返し思ってきた。しかし写真の上手い下手はその人に生まれつき備わっている"持ち物"みたいなもので、トレーニングで大きく改善されたりはしない。ではどうやってその才能のある人たちと戦っていけばいいか、それは極めて戦略的なアプローチが必要になってくる。

大学2年生の終わりの時点で写真専攻の同級生とのレベルの差に焦った僕は、そこから大きく写真の撮り方を変えた。いわゆるコンセプリュアルな写真の撮り方を実践していったが、試行錯誤してみるものの作品作りの手順がよく分からずうまくいかない。コンセプトの設定も甘く、撮影の対応力も少なく、そして写真が下手、という辛い状況が4年ほど続いた。空回りするだけ空回りした時期を経て、少しだけ写真が分かってきた。それが3年前。その分かってきた感覚を大事に守りながら今も作品作りを進めている。

 

春から大きく生活環境が変わるので少し人生を振り返ってしまった。特に大学時代を思い出すと、その無軌道な作品作りに愕然とするが、今の自分のスタイルになるために必要なプロセスだったんだと思いたい。