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制作の記録と日記

# 000129 また春が来る

新しい醸造所の建設準備が続いている。土地の契約内容調整、補助金交付までの事務局とのやりとり、お金集め。

 

毎年閑散期は新しいビールの試作時期なのだけど、今年は醸造の専門書のスキャニングを中心に活動していた。500ページ以上ある専門書をスタッフにスキャンしてもらい、AIに取り込む。2ヶ月以上かけて10冊のスキャンが完了。このデータをベースに、醸造の知識を増やし、トラブル対応の精度を上げていく。4年目になっても新しいトラブル対応を求められることが多いのが情けないが、専門書と共に学んでいきたい。

 

補助金申請や土地の交渉などストレスのかかる生活が続いていたので、いつもながらお酒に頼る生活だった。この2ヶ月間は気持ちを切り替えてほとんど飲まない生活にした。60日間で5回しか飲んでいないなんて、この20年間で一度もない。40代も半ばに差し掛かり、生活習慣も嗜好も変わっていくのだろうか。

 

 

 

#000128 冬は製作期間だったはず

クラフトビール醸造所を始めて、今年で4年目になる。ありがたいことに手伝ってくれる方も少しずつ増え、どうにかこうにか続けることができている。

現在の醸造所は賃貸の古民家だ。段差が多く、防水も完全ではないため、製造や清掃が思うように進まない。そうした理由もあり、1年目からずっと「自分たちの醸造所を建てたい」と考えてきた。

ただ、田舎町で土地を探すのは想像以上に難しい。よそ者に土地を売ってくれる人自体が少ないうえ、醸造所を建てられる土地となると条件も限られる。候補地が見つかり地主さんから了承を得たと思ったら、親族から反対が出たり、土地の脆弱性が判明して断念したり。登山道沿いに雰囲気のある土地があっても、上下水道が通っておらず現実的ではなかったりと、何度も壁にぶつかってきた。「新しい醸造所を建てるのは無理なのか」と思うことも、一度や二度ではなかった。

ようやく「ここだ」と思える土地の候補が見つかったのは、2025年の秋。できることなら早く契約を済ませて着工してしまいたいが、資金集めや設備導入の手続きなど、やるべきことは山積みだ。一つひとつクリアしていくしかない。それでも、土地の候補が見つかっただけで気持ちはずいぶん安定した。あとは前に進めるだけだ、と思えるようになった。流行に流されない、クラシカルなクラフトビール醸造所を目指している。

醸造所が完成すれば、現在使っているスペースはアートギャラリー&カフェとして再び運用できる。2020年からストップしているギャラリー活動も、ようやく再開できるはずだ。カフェスペースでクラフトビールも提供できるようになり、点と点だった活動が線でつながっていく感覚がある。

写真家としての活動では、昨年開催した写真展の反響があり、その対応が続いていた。少しでも良い結果につながるようデータを作成し、ステートメントも書き直した。250点を超えるプリントの複写作業は、体力的にも足腰的にもかなりきつかったが、無事にデータ化できたことで、今後も活用できそうだ。今年で44歳。体力や気力の衰えはまだ感じないが、ひざや腰といった関節は正直だ。

今年の目標は、新作の制作と発表。2018年に撮影したジャングルの写真を、ようやく形にしたいと思っている。シノゴを担ぎ、ガダルカナルのジャングルを3週間かけて撮影したものの、帰国後に現像して愕然とした。ただのジャングルの写真だった。「あの過酷な環境で撮って、これか……」という感覚だけが残り、そのまま長いあいだ手を付けられずにいた。

だが最近になって、突破口となるアイデアがようやく浮かんだ。昨年、新聞のシリーズを展示できたことも大きい。今年は、新作に取り組む年になりそうだ。

新しい醸造所のオープンと、新作写真の制作。今年もきっと、あっという間に過ぎていくだろう。24歳で始めた写真も、今年で20年になる。まったく飽きることはなく、むしろもっと広げ、深めていきたいと思える。そんなものに出会えたことを、しみじみとありがたく感じている。

寺田哲史写真展 TIME SERIES2017-2025

寺田哲史写真展「TIME SERIES 2017–2025」開催のお知らせ

 

このたび、横浜市民ギャラリーあざみ野にて個展を開催いたします。


展覧会情報

  • 展覧会名:寺田哲史写真展 TIME SERIES 2017–2025

  • 会期:2025年10月1日(水)~10月13日(月・祝)

  • 会場横浜市民ギャラリーあざみ野 展示室2

  • 住所:神奈川県横浜市青葉区あざみ野南1-17-3

  • 開館時間:11:00~18:00

  • 休館日:会期中無休

  • 入場料:無料

  • 公式サイト: 

    artazamino.jp


展覧会について

本展では、2017年から2025年までの8年間にわたって撮影した家族の記録写真を展示します。これらの写真はすべて「撮影当日の新聞紙」に転写したプリントで構成されており、その数は約180点にのぼります。

新聞に載る社会的な出来事と、家族のプライベートな記憶を重ね合わせることで、時間の流れや日常の変化が一つの画面に共存する――そのような「時間の可視化」を試みた作品群です。

 

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只今制作中。展示構成は時系列なのでレイアウトに迷うことはないのだけど、8年分なのでプリントの数が多く180点に絞るのが難しい。とはいえまだ候補を増やす段階なのでしばらくはプリントの日々だ。

このシリーズは次の展示が何年先になるか分からないので、この機会にぜひお越しください。